文房具で華を添えて
気軽に書くことに慣れてきたら、お気に入りの文具を使ってアクセントを付けましょう。
まずはシールです。シールというと、子どもの遊び道具のように思う人もいるかもしれませんが、いいえ、あなどるなかれ。季節ならではのもの、表面がモッコリと立体的に膨らんだもの、好きな長さに切って貼れるものなど、目新しくて見ているだけで気持ちが華やぐものがたくさんあります。
また、名前の一文字をとって「幸」「愛」「福」「吉」「誠」などのハンコを手書きした文章の横に捺すと、それだけでグッと印象が際立ちます。郵便ポスト型や「ありがとう」などの言葉印なら、相手を選ばずに使える点でも重宝するでしょう。
なお、ハンコを捺すときには朱肉を使います。この朱肉の色は太陽の色。朱には辺りを照らし、明るくする意味があるといいます。朱の成分である水銀は水と同じく蒸発すると地に帰ることから、転じてご縁が巡り巡って自分に返ってくるという言い伝えも。つまり、手紙に朱を添えると、相手に幸せを届けるだけでなく、自分にも福を呼び込むことができるのです。
クラフトパンチという型抜きパンチを使うと、ハサミでは切ることのできない複雑な型を簡単に抜くことができます。数年前の春、届いた手紙の封を切った途端に、桜の花びら型をしたピンク色の紙がヒラヒラ舞い落ちてきたことがあります。ちょうど桜の時期だったせいもあり、華やかな心遣いにうっとりしたものです。
こうした文具を使って一工夫すると、書くのが楽しくなると同時に、さらに喜ばれる1通になるでしょう。